記事一覧
映画
東宝創立30周年の大作『忠臣蔵 花の巻 雪の巻』(1962)──稲垣浩が描いた義士たちの覚悟と葛藤
はじめに──東宝が総力を結集した忠臣蔵映画の金字塔 1962年11月3日に公開された『忠臣蔵 花の巻 雪の巻』は、東宝創立30周年記念映画として製作された時代劇の大作である。『宮本武蔵』シリーズや『無法松の一生』で知られる巨匠・稲垣浩が監督を務め、東... 映画
深作欣二が描く実録忠臣蔵『赤穂城断絶』(1978)—オールスターキャストで挑んだ630日の闘いのロマン
「公儀への反逆」として描かれた忠臣蔵の新境地 1978年10月28日に公開された『赤穂城断絶』は、『仁義なき戦い』シリーズで日本映画界に衝撃を与えた深作欣二監督が、日本人の心に深く刻まれた忠臣蔵を実録タッチで描いた時代劇である。東映配給、カラー・... 人物辞典(俳優・監督・キャラクター)
笑顔の怪物――“沢渡一成”という人格の構築 「クロコーチ」(2013)
あらすじ:三億円事件と警察組織の深い闇 2013年放送のドラマ『クロコーチ』は、日本犯罪史上最大の未解決事件とされる「三億円事件」を題材に、国家レベルの闇に迫る刑事ドラマである。主人公は、悪徳刑事・黒河内圭太(長瀬智也)。彼は、賄賂や脅迫を日... 映画
倫理と愛の境界線|映画『夏目アラタの結婚』が描いた結婚の意味
『夏目アラタの結婚』は、原作となる乃木坂太郎の漫画を基にした映画であり、強烈な設定が特徴である。映画はサスペンス要素を含みながらも、最終的には「救えない相手を愛してしまう物語」としての側面が強調され、原作とは異なるテーマへとシフトしてい... 作品世界ガイド
映画『地球最後の日』エンディング考察—40名で人類は存続できるのか
物語の始まり—8ヶ月後の終末 1951年、ルドルフ・マテ監督、ジョージ・パル製作による『地球最後の日』(When Worlds Collide)は、一つの観測から始まる。南アフリカの天文台で働く天文学者エメリー・ブロンソン博士が、夜空に異変を発見した。遊星ベラス(Be... 日記・雑記
僕にとっての007はロジャー・ムーア—『私を愛したスパイ』少年時代の記憶
初めての007は、ロードショー枠で 僕が初めて007を見たのが、この『私を愛したスパイ』だった。 あの頃は月曜日と水曜日と金曜日には必ず2時間のロードショー枠があって、そこで放送される007と言えばこの作品だった。 出典:はてなブログ だから僕の中で... 映画・ドラマ・アニメ雑記
月明かりの影が触れてくる——『ノスフェラトゥ』と静かな恐怖の記憶
100年前の映画を観るとき、私はいつも少しだけ身構える。映像は荒れ、テンポは現代のそれとは違い、演技も芝居がかって見える。それでも、この作品だけは違った。『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922)を見直した夜、私は言葉にならない“沈黙”のようなものに包... ドラマ
無免許医の倫理学:ブラック・ジャックとドクターXに見る”規格外の医師”像の変遷〜「流氷、キマイラの男」(1993年)
はじめに:法の外側で命を救う者たち 医師免許を持たない、あるいは持っていても医療界の枠組みから外れた医師たち。彼らは法や制度の外側に立ちながら、優れた技術で患者の命を救う。手塚治虫が1973年に生み出した「ブラック・ジャック」と、2012年にテレ... 日記・雑記
ジャズが似合う男になりたくて――SEATBELTSと『カウボーイビバップ』が描く生き方
私がアニメを見るのは、数年に一本あるかないかだ。正確に言えば、「ハマる」アニメに出会うのが、それくらいの頻度ということになる。多くの作品が素晴らしいことは理解しているつもりだが、どうしても心の琴線に触れるものは少ない。そんな私が『カウボ... 日記・雑記
『聖者の行進』の絶望と『糸』の希望:中島みゆきが描いた光と影
は少し涼しくなり、夜に知り合いのカフェで紅茶を一杯飲んだ後、車の窓を少し開けてドライブをすることが、私にとって良い気分転換となっている。BGMはいつもSpotifyのランダム再生であるが、その夜は中島みゆきの『糸』が流れ、続けて『命の別名』が再生...









