前作で蠅男になってしまったアンドレの息子フィリップと、前作同様、またしてもトラブルに巻き込まれるフランソワの物語です。
「ハエ男の逆襲」作品紹介
監督:エドワード・L・バーンズ
原作:ジョルジュ・ランジュラン
脚本:エドワード・L・バーンズ
音楽:ポール・ソーテル / バート・シェフター
出演:ヴィンセント・プライス / ブレット・ハルゼイ / デヴィッド・フランカム / ジョン・サットン / ダン・セイモア 他
公開:1959年(アメリカ)
「蠅男の逆襲」あらすじ
前作で蝿と同化し、死んでしまったアンドレの妻・エレーヌが亡くなる。密かにエレーヌを愛していたアンドレの兄フランソワはアンドレの死後、彼を自らの手で殺してしまった罪の意識に苛まれていたエレーヌのことを思い出しながら葬儀に参列していた。
帰り際、エレーヌの息子フィリップは記者に問いただされる。その理由はエレーヌにアンドレの殺人容疑がかかったにも関わらず、前任者のシャラス警部の根回し?で自殺となったことに対して疑問を持っていたためであった。
シャラス警部の補佐、ビーチャム警部がその記者を追い払い、ことなきを得る。しかし成人になったフィリップも父の死について何も知らず、フランソワから真相を聞こうとする。
フランソワはエレーヌが死に、成人になったフィリップには話すべきだと考えて、アンドレの研究室に行き、転送装置に入った蝿と同化してしまったこと、それを断ち切るためにエレーヌの手を借りて自殺したことを話す。
フィリップはアンドレが研究していた物質転送装置のシステムを継承したいと言い出すが、フランソワは反対する。フィリップは秘密にしていたが、エレーヌが生きている時から、今はなき祖父の家を譲り受け、その家の一室で研究を続けていた。
反対されたものの、どうしても諦められないフィリップはフランソワの会社(ドランブル電子工業)にいる友人のアラン・ハインズに協力を仰ぐ。
父と同じ道へ
フィリップは幼馴染で恋人のセシールと管理人のボナールが住む祖父の家で研究を始めるが、金が底をついてしまう。フランソワに対して、自分がドランブル電子工業の持ち株を半分もっていることを盾に援助を申し入れ、フランソワは渋々了承する。
一方のアランは転送装置の研究資料を高値でよそに売ろうと悪徳葬儀屋のマックスと画策していた。
転送装置が完成し、初めは灰皿で成功する。しかし動物実験において、ネズミほどのモルモットを転送した結果、うさぎほどに強大化してしまう。
修正し直して再び転送。今回は時間を置いたらどうなるか実験したかったため、再生をあえて翌日にすることにする。
その日の深夜、アランは研究室に忍び込み、カメラで資料を盗み撮りする。以前からアランを張っていた刑事に見つかり捕まりかけたアランは刑事を気絶させ、転送装置の中に入れて装置を作動させる。
モルモットを再生していなかったために、刑事とモルモットが同化してしまう。
モルモットの手を持つ刑事はすでに死んでいたが、刑事の手を持つモルモットは生きていたため、それを足で踏みつけて殺し、マックスと一緒にその2体を処分する。
蠅男
フィリップにバレそうになったアランは彼と揉み合いになり、そして気絶させる。
フィリップを転送装置にいれ、ついでに彼が嫌っていた蝿も一緒に入れる。
アランはフィリップを転送させるものの再生せず、研究資料を持って逃走する。逃走時にたまたま居合わせたフランソワは銃で撃たれて脇腹に傷を負う。
しかしフィリップをなんとか助けたかったフランソワはセシールとともに研究所に行き、やむなく再生させる。案の定フィリップは蠅男と化していた。
フランソワは撃たれていた傷のせいで気絶、セシールは叫び声をあげ、フィリップはその場を逃げ出す。
フランソワが気がついたため、何が起きたのか聞こうとする警察。しかしフランソワは「どうせ信じてくれない」と言ってビーチャム警部を呼んでくれと懇願する。
そしてやってきたビーチャム警部にフランソワの顔をした蝿を見つけること、そして転送装置には誰も触れさせないことをお願いする。
ビーチャムは蝿を発見し確保したが、フィリップの行方はわからないままだった。
そのフィリップは葬儀屋に忍び込み、マックスを殺害する。
何も知らずに資料を持って葬儀屋にやってきたアランはマックスの死体を発見して驚く。そこに隠れていたフィリップに殺されるアラン。
そしてフィリップは祖父の家に帰ってくる。
ビーチャム警部はフィリップと蝿を転送装置に入れ、フランソワが装置を作動させる・・・
そしてフィリップはもとに戻り、安堵するフランソワたち。
「蠅男の逆襲」感想
『蠅男の逆襲』はマジでやっているのかギャグなのか
判別し辛いところがある。 pic.twitter.com/6mdRXiI1bC— ✞たい(Z̈級映画鑑賞アカ)そん✞ (@nekonohige_666) March 10, 2019
前回の続編だった今作、フランソワ役のヴィンセント・プライスが続けて出演されています。
お話的には過去を知っているフランソワとビーチャムがいたため、蠅男になってからの展開から解決は早かったですね。
ただ、前作に比べるとやはりチープ感が否めず、展開もあっさりしていました。何と言っても刑事とモルモットが同化した場面、ただ刑事の手が大きな手のキグルミをかぶせただけのようなシーンを見たときは笑ってしまいました!
でも製作者たちは真面目に作っています。とりあえずそれは評価しないといけませんね。
蠅男の逆襲(’59/米)
前作で怪死を遂げた科学者の息子が父の遺志を受け継ぐのだが…
研究資料を盗もうとする悪党。理不尽な怪物化。警察の追跡とハエ男の復讐!
前作はカラーで本作は白黒と紛らわしいけどれっきとした続編。
頭部が大きすぎて動きづらそうなハエ男がちょっと滑稽で可愛くも見えます🚔️ pic.twitter.com/ckFsRjcuvN— 小西了太 (@FFQ8bZCN32gruiG) June 26, 2022