「白頭山大噴火」あらすじとネタバレ 

アクション(アジア映画)

今回は2021年に日本で公開された韓国映画「白頭山大噴火」を紹介します。韓国での公開は2019年でしたが、コロナによって2年越しでの公開でした。

主演は韓国はもとより世界的スターのイ・ビョンホン。一癖も二癖もある北朝鮮の一級書記官役を熱演しています。

「白頭山大噴火」作品紹介

監督:イ・ヘジュン / キム・ビョンソ

脚本:イ・ヘジュン / キム・ビョンソ / クァク・チョンドク / キム・テユン / イム・ジョンヒョン

制作:キム・ヨンファ / パク・チソン

出演者 :イ・ビョンホン / ハ・ジョンユ / マ・ドンソク / ペ・スジ / チョン・ヘジン 他

公開:2019年12月19日(韓国) / 2021年8月27日(日本)

 

「白頭山」とは・・・

 

白頭山(ペクトゥサン)は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)両江道と中華人民共和国(中国)吉林省の国境地帯にある標高2,744mの火山です。

別名、長白山(ちょうはくさん)とも呼ばれています。

 

 

火山活動の歴史ですが、日本や中国の歴史記録書に白頭山の火山活動を示唆する記述があるようです。

日本紀略によれば、893年。三国史記によれば、917年。

李氏朝鮮時代の「朝鮮王朝実録」には、1413年、1597年、1668年に火山活動があったと解釈出来る記述がありますが、実際に噴火したのは、1597年と1702年であるとする説もあるようです。1597年10月6日から8日にかけての噴火では、噴火に伴い発生した地震の震動がソウルでも感じられたようです。

最も知られているのは946年に起こった噴火です。その際の噴火の総噴出量は西暦紀元後では232年タウポ、450年イロパンゴ、1257年サマラス、1452年クワエ 、1815年タンボラと並ぶ、世界最大規模の噴火であったと考えられています。

この時の火山灰は偏西風に乗って日本の東北地方にも降り注いだそうです。

 

「白頭山大噴火」あらすじ

北朝鮮とアメリカ合衆国が朝鮮半島非核化に合意した歴史的なある日、韓国軍の爆弾物処理班に在籍していたチョ・インチャン除隊の日でもあった。

妻のジヨンは妊娠中。定期検診で性別を初めて聞く。

帰りの車内でインチャンはジヨンに電話して、男か女か聞くも教えてくれない。

そんな時、TVで4.25文化会館の地域で大きな揺れが発生し、車の中にいたインチャンの地域も数秒後にその振動が伝わってくる。

それは白頭山の火山噴火によるマグニチュード7.8の地震だった。

朝鮮半島全域で火事が発生し、インチョンがいた場所では多くの高層ビルも倒れる大惨事となる。インチャンはなんとか逃げ出してジヨンが待つ自宅に帰る。

 

一方、アメリカ国籍の地質学教カン・ボンネのもと民政首席チョン・ユギョンがやってくる。ユギョンは対策会議への参加を求めるも、ボンネは嫌がった。

ボンネは3年前から白頭山噴火による大地震発生を警告していたが、誰にも相手にされなかった。今更だと言っていたボンネだったが説得されて対策会議に出席することになる。

白頭山のマグマ溜まりは4つに分かれており、今回は1回目の爆発にすぎず、残りは3回。

最後の最も大きなマグマが噴出された際には朝鮮半島の約半分に被害が及ぶと試算。しかし半径5キロ以内に600キロトンの爆発を与えれば、マグマの圧力(墳出力)を約半分に抑えられるとボンネが発言。

近くの炭鉱(深さ3.5キロ)で核爆発を起こすしかないというボンネの意見に「中国の国境近くで核を爆発させると大問題になる」と異論が噴出する。しかもボンネ自身も成功率が3%ほどの行為だとして、静観したほうがいいかもしれないと思っていた。

しかし大統領は当選前の「支持率が2%だった」ことを引き合いに出して、なんとか成功率を上げるようにとボンネに命令。ユギョンは北朝鮮の核(ICBM)を盗んではどうかと提案し、大統領はそれを了承する。

軍はインチャンに、ジヨンのアメリカへの疎開を条件に復帰と北朝鮮への潜入と核の奪取を命じる。

ミサイルの在処は北朝鮮の保衛省・一級書記官リ・ジュンピョンが知っていた。しかし現在は北のスパイ行為で収容所に入っている。

彼に接触して核の在処を聞き出して核を盗む計画を立てる。

最後の噴火まで残り時間は75時間。

インチャンの部隊は北朝鮮から核を奪取し、白頭山の噴火を止められるのか・・・

 

地震の後の混乱で収監所内の囚人たちはこれ幸いと逃げ出しています。ジュンピョンは一人監禁されていたので難なく接触することができました。核爆弾の場所を言えば開放する、そう条件を突きつけジュンピョンに核爆弾の場所まで案内させます。

道中、上手く逃げ出したジュンピョンをインチャンは追います。妻と娘を探すため逃げたジュンピョンを探し当て、妻の無事を知り観念したジュンピョンと行動を共にします。そして核爆弾の保管場所にやってきました。

手際よく核爆弾を解体し、起爆装置に入れていくインチャンたち。しかし思いのほか早く二次爆発が起こってしまいます。思いもよらない出来事にインチャンは焦りますが、ジュンピョンと無事施設から脱出し外に出ます。

すると二人は作戦中止を韓国に訴えていたアメリカ軍の兵士に襲われてしまいます。どうにか逃げ出したインチャンとジュンピョン。その途中でジュンピョンはインチャンをスタンガンで気絶させます。

 

ジュンピョンは中国と交渉し、娘と引き換えに爆弾を渡す密約をしていたのです。それに振り回されたインチャンといがみ合いながら続く逃走劇でしたが、いつしか二人に同じ父親という間柄からくる仲間意識が生まれてきたのです。

アメリカ兵の追走をかわし、中国との取引場所を目指している間に、三度目の爆発が起こってしまいました。爆発の危機を回避し、娘を諦めたくないジュンピョンは、インチャンに銃を向けてまで先を目指そうとします。

カン教授からインチャン連絡が入ります。それは爆破場所の変更でした。

取引場所にたどり着いたジュンピョンは、娘のスノクとようやく出会います。スノクはショックで口もきけない状態でした。

取引先の中国人が、ジュンピョンが爆弾を持っていないことに腹を立て、ジュンピョンの腹を撃ちます。アメリカ軍も現場に到着します。そこに白旗を持ったインチャンが入ってきます。

インチャンは持ってきた起爆装置を見せ、もう作動していて止められないことを伝えます。解除できないことを知った中国人もアメリカ軍も撤退を始めました。

 

もう作動している爆弾はどうしようもないことを悟ったジュンピョンは、インチャンと共に爆弾をカン教授から聞いた設置場所に持っていくことを決めました。スノクに別れを告げて出発します。

設置場所の炭鉱に到着した二人。しかし今度は発電機が壊れて動きません。ケーブルを切り、直接爆弾を落下させるしかありません。何かを決意したようにジュンピョンは、インチャンに一人で行くと伝えます。

腹を撃たれてもう助けようがない自分が行くべきだ、そう考えたのでしょう。ジュンピョンはスノクの事をインチャンに託し、一人で爆弾を爆破場所に持っていきました。

そして爆弾は爆発、白頭山の噴火は収まりました。インチャンも無事避難を完了させました。

 

1年が過ぎ、北朝鮮と韓国が統一することが決まりました。カン教授は韓国にとどまり、白頭山の研究を続け、マグマを使った再生エネルギーの開発を進めています。

 

インチャンの家ではスノクがすっかり家族の一員です。インチャンと妻、そして新たに生まれたインチャンの子供と仲良く暮らしています。

 

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