ブラック・ジャックOVA カルテ4「 拒食,ふたりの黒い医者」あらすじと配信情報

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BJの物語には欠かせないライバル的な存在のドクター・キリコが登場。

2人の正反対な医者が挑むのは、拒食症に苛まれた女優です。

カルテ4「 拒食,ふたりの黒い医者」あらすじ(ネタバレあり)

 

ある雨の日の夜、BJは担当患者である大富豪の自宅に向かっていた。同じ頃、片側に眼帯をつけた白い長髪の男がその大富豪と話し、了解を得た上で彼に注射をする。

BJがその大富豪の家に着いた時、玄関先でその長髪の男と出くわす。その長髪の男はドクター・キリコ。BJがよく知っている人物だった。会った途端に嫌な予感がしたBJにドクター・キリコは「あんたの患者はたった今、自然死したよ」と言ってバイクで立ち去った。

引用:手塚治虫OFFICIAL

急いで大富豪が眠る部屋に行くと、そこには息子がおり「先生、申し訳ありません。父はもう疲れたと・・・もう楽になりたいと申しましたので・・・・」とBJに謝罪した。

ドクター・キリコは医者でありながら、平気で安楽死をも請け負うということで有名な男だった

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拒食症の女優

女優であるミシェル・プチは、その昔はヌード写真やポルノ映画の仕事しか回ってこなかった。しかし一流映画監督のアレックス・レイに見初められ、今ではかなり有名になっていた。

芸能イブニング誌のゴシップ記者アンドレは、そんなミシェルの周りをつきまとい、監督とのただならぬ卑猥な関係があるのではないかと取材していたため、その度にマネージャーのパトリックに追い払われていた。

そんなミシャルが映画のラストシーンを撮っている最中に息使いが荒くなり、突然倒れてしまう。撮影は中断され、1週間の休暇の後にラストシーンを撮ることになる。

ミシャルは映画出演のために過度なダイエットをし、その頃から拒食症になり、食物はおろか飲み物すら受け付けない身体になってしまっていた。これは監督以下、マネージャーのパドリックでさえも知らない事実だった。

ミシェルはこのままではいけないと思い、無理して果物を食べるもすぐに吐いてしまうような有様で、事態は本人が思っている以上に深刻だった。

引用:手塚治虫OFFICIAL

ミシェルは両親の離婚後に引き取られて育てられた叔父の元に行くことにする。叔父であるアルマン・ロシャスは医学博士で小さな診療所を営んでいた。そしてミシェルから「20万ドルあるから、どんな病気も治せるBJ先生を探してほしい」と頼まれる。

ロシャスはBJに連絡し、ミシェルと会わせることにする。ミシェルはその時点でまだ12万ドルしか持っていなかった。「今度出る映画のギャラが8万ドルなので、それでお支払しますが、もし治らなかったら8万ドルです。それでもいいですか?」と不安そうに告白する。しかしBJは「君は全快して、私に20万ドル払う。病気が治ることだけ考えろ」と厳しくも優しい言葉を投げかける。

マネージャーのパトリックはミシェルの行方を探していたが、一向に見つかる気配もなく、約束の1週間が経過する。監督のアレックスは更に一ヶ月撮影を延ばすことを会社に提言したことをパトリックに話す。

パトリックはそれに対して感謝したものの、なぜアレックスがそこまでミシェルに肩入れするのかがわからなかった。

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治療開始

ロシャスの診療所でミシェルの治療が始まる。BJはロシャスの知り合いがいる大病院で精密検査をし、拒食症の原因を突き止めようとするも、身体の中に異常は見つからなかった。

大病院での精密検査を終え、帰る車中でミシェルは「カティナのお墓に行きたい・・・・」と言い出す。ロシャスは「反対方向だから、また今度にしようよ」と言い、ミシェルは落ち込んでしまう。

カティナはミシェルと幼馴染で2歳年上だった。ミシェルが生まれたアンジェ村でよく2人で遊んでいた。遊び場所はその村にある洞窟だった。

ミシェルが12歳の時、両親が離婚しロシャスが引き取ることになったため、アンジェ村を出ていくことになった。その時に2人は別れ、その1年後にカティナは肺炎によって死亡していた。

診療所に帰って検査データとにらめっこしているBJ。

ミシェルはBJはロシャスに迷惑をかけたくない、治したいという一心で、食べてくもない食事をロシャスに作ってもらい、それらを食べる。しかしやはり吐き出してしまい、苦しそうにのたうち回るミシェルをかわいそうで見ていられなくなるロシャス。

記者のアンドレはミシェルが行方不明になった頃から独自に捜索し、叔父の診療所にいることを見つける。その場所をアレックスとパトリックに情報量と引き換えに教える。

赤い斑点

ミシェルは昔のことを思い出すことが多くなり、「カティナに会いたい」と度々言い出すようになってくる。

ある日の夜、ミシェルの様子を見に行ったロシャスはミシェルの額に赤い斑点(エリテマ)を発見する。ミシェルはそれに驚き、自分で車に飛び乗って何処かへ走り去ってしまう。BJは走り去るミシェルのエリテマの症例を見た憶えがあったが、それが何なのかは思い出せなかった。

ロシャスはミシェルがカティナと遊んでいたアンジェ村に行ったのだろうと推察し、BJとともにミシェルの車を追うことにする。

 

全身性エリテマトーデス (systemic lupus erythematosus:SLE) とは、自分の免疫システムが誤って自分の正常な細胞や組織を攻撃してしまう自己免疫性疾患の1つで、全身のさまざまな臓器に炎症や組織障害が生じる病気です。全身性エリテマトーデスでは、この病気で特徴的に認められる検査異常に加えて全身に多様な症状が現れます。

指定難病の1つであり、日本全国の患者数は約6~10万人と推定されています。男女比は1:9で、妊娠可能な女性に起こりやすく、女性ホルモンが発症に関与すると考えられています。

引用:Medical Note

 

ミシェルは意識朦朧の中で運転していたために、川に落ちてそのまま気を失ってしまう。

翌日ミシェルが目を覚ますとそこは河川敷にあるテント内であり、外ではドクター・キリコがソーセージを焼いていた。彼はミシェルにブドウ糖を点滴し、さらに自らが焼いたソーセージを食べるように促す。

「送るよ」と優しく言うドクター・キリコにミシェルは「このまま死ねたらいいのに・・・」と言ってまた気を失ってしまう。

河川敷でミシェルとドクター・キリコを見つけたBJたち。診療所に帰り寝ているミシェルを見ながら「このエリテマ、どこかで見たことがありますね・・・」とドクター・キリコも思い出せないような口ぶりでBJに話す。しかし「帰れ、診療の邪魔だ」と言われてドクター・キリコは帰っていく。

ミシェルのエリテマは全身に広がっていた。

シャワーを浴びていたミシェルは自分の痩せ細った身体、その全身に広がっていたエリテマを見て絶望的になり、カミソリで自殺を図るも、寸前でBJに止められる。

正体

アンドレはアレックスとパトリックを連れて診療所にやってくる。ロシャスは面会謝絶だと言ってミシェルに会わそうとしなかった。

アンドレとパトリックは諦めて帰ろうとする。しかしアレックスはロシャスに「もしかしたら赤い斑点が身体中にできているのではないか?」と尋ね、ロシャスは驚く。

アレックスはミシェルの姿を見た途端「一緒だ・・・妹のカティナが死んだときもこうだった!」とBJたちに話す。

アレックスはカティナの兄だった。映画監督になった彼はミシェルの才能を見出し、主演女優に抜擢。ミシェルの名前はカティナからの手紙でよく目にしていたが、その本人だということは主演が決まったあとでわかったのだった。

そしてあまりに奇妙で哀れなカティナの死は、肺炎ということにするしかなかったとアレックスは話す。

すべての鍵はアンジェ村にあると睨んだBJは単身アンジェ村に向かうことにする。途中でドクター・キリコに会い、第一次大戦後に禁止された薬物、細菌兵器がまとめられた本を見せられる。その中に細菌兵器としてウイルスを体内に注射され、同じようなエリテマが発症する例が書かれたページを見つける。

そしてアンジェ村には細菌兵器の永久廃棄場所になっている洞窟があることもBJに伝え、ドクター・キリコは去っていった。

アンジェ村へ

ドクター・キリコは窓からミシェルの病室を訪ねる。花をあげ、「ちょっと遠くへ行くのでお別れに」と言ってくる。

ミシェルが「いいな・・・私も遠くへ行きたい・・・・」と答え、ドクター・キリコがその場を去ろうとした時、「ねえ、安楽死を請け負ってくれるお医者さんがいるって本当?」と尋ねるミシェル。

「もし知っていたら教えて。その人に連絡が取りたい」と言うミシェルに「お金がかかるんじゃないですか?」と返すドクター・キリコ。

ミシェル「そうか、私もう無一文なんだ・・・」

ドクター・キリコ「そうでしょう。じゃあダメだ。」

そう言って笑うドクター・キリコにミシェルも涙を流しながら悲しそうに一緒に笑うのだった。

その頃、アンジェ村の洞窟に着いたBJ。そこは今でも子供たちの遊び場になっているであろう痕跡があり、ネズミや小動物の死骸も見つかった。

BJはそこにあった細菌兵器のタンクを壊して火で燃やす。

ネズミの死骸を持ち帰ったBJは脳の神経組織に付着し義体化していたウイルスを発見する。ミシェルが映画が決まった時にカティナのお墓参りのために洞窟に行き、ネズミに襲われたことも聞かされたBJは拒食症がそのウイルスによって引き起こされたのだと判断する。

ミシェルの手術は無事成功し、映画が完成。それが上映されている時に居眠りしているBJにあきれるピノコだった。

引用:手塚治虫OFFICIAL

 

今回ライバルとして出演したドクター・キリコ。彼の経歴を少し紹介しておきます。

彼はもともと軍医であり、戦場で満足に医療品もない中で瀕死の重傷に苦しんでいる兵士たちを安楽死させていました。その行為に感謝された経験から、死神の化身の異名を取りながら法律にふれないように、特殊な薬品や機器を用いての安楽死を請け負うようになります。

彼は治る見込みのない病人を生きながらえることは、周りの人間のエゴであり、患者が望むようにすることも医者の務めなのではないかと考えています。

どんな状況になっても絶対に助ける。どんな状況になっても生きていることが大事だと考えるBJとはよく対立していたそうで、それでお互いがライバルだと(BJだけかもしれないが・・・)思っているようです。

原作のドクター・キリコはもっとクールに書かれていますが、今回の彼はけっこう優しい人の印象であり、実はBJよりもドクター・キリコのほうが人気があるようです。

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