「世にも怪奇な物語」あらすじ 各国の豪華俳優陣と最高のスタッフによる名作オムニバスホラー

映画

今回はアラン・ドロンやブリジット・バルドー、ジェーン・フォンダなど、各国を代表する俳優たちが多数出演している名作ホラーを紹介します。ホラーと言っても幽霊や怪物が出るわけではなく、人間の心の中に住む恐怖を描いた作品となっています。

原作は「アッシャー家の崩壊」「モルグ街の殺人」などを手掛け、多くの小説家に影響を与えたエドガー・アラン・ポー。

監督はルイ・マル、フェデリコ・フェリーニなど巨匠揃い、音楽は「太陽がいっぱい」や「ゴッドファーザー」などのニーノ・ロータ。

「世にも怪奇な物語」作品紹介

監督:ロジェ・ヴァディム(黒馬の哭く館) / ルイ・マル(影を殺した男) / フェデリコ・フェリーニ(悪魔の首飾り)

原作:エドガー・アラン・ポー

製作:アルベルト・グリマルディ / レイモンド・イーガー

出演者:ジェーン・フォンダ / ピーター・フォンダ / アラン・ドロン / ブリジット・バルドー / テレンス・スタンプ

音楽:ニーノ・ロータ / ディエゴ・マッソン / ジャン・プロドロミデス

撮影:クロード・ルノワール / トニーノ・デリ・コリ : ジュゼッペ・ロトゥンノ

公開:1968年5月17日(フランス) /  1968年9月12日(イタリア) /  1969年7月12日(日本)

製作国:フランス / イタリア

「世にも怪奇な物語」あらすじ

第一話 「黒馬の哭く館」

莫大な遺産を相続した伯爵夫人フレデリックは毎日のようにわがままで奔放な生活を繰り返していました。昼間は小姓の首をロープで吊るしておいて、矢を放って助けるという残酷なゲームに興じ、夜は多数の男性女性入り乱れての乱交パーティーを催すなどの享楽に溺れた日々。

そんな彼女に嫌われたくないために、周りの人間は誰も逆らいません。しかしただ1人、近くに住んでいる従兄弟のウィルヘルムだけはそんなフレデリックを批判していました。

そんな貧乏貴族の彼の楽しみは狩猟と馬を育てることでした。フレデリックはそんな彼を嘲笑します。

ある日、散歩していたフレデリックがトラバサミの罠にかかります。たまたま通りかかったウィルヘルムに助けられたことでフレデリックは彼に興味を持ち始めます。

ウィルヘルムと再会した時、フレデリックは夜の乱交パーティーに誘いますが、彼は拒否します。腹を立てたフレデリックはウィルヘルムが大事にしていた馬達がいる厩舎を侍者のユーグに命じて放火させます。

壁にかかっていた黒馬の絵をたまたま見たフレデリックは、黒馬が城の門をくぐってやってくる幻覚を見ます。

 

フレデリックは軽い気持ちでしたが、ウィルヘルムが馬を助けに行ったために死亡したことを知り、激しい後悔に苛まれます。

そんな時、敷地内に黒馬が迷い込みます。その馬は誰の言うことも聞かない暴れ馬でしたが、なぜかフレデリックには従順でした。

しかし馬が来たと同時期に壁掛けの馬がなぜか燃えて無くなります。フレデリックは織物師に元通りにするように命令します。

彼女はそんな気性の荒い黒馬が気に入り、ほとんどの時間を領地の中で黒馬と共に過ごすようになります。

一方、黒馬の絵はなかなか完成しませんでした。フレデリックがその修繕過程を見る時には常にウィルヘルムの幻覚が見えるようになります。

ある激しい嵐の夜、黒馬の絵がついに完成します。しかしその目は赤く染まっていました。

同じ頃、フレデリックは稲妻の影響で燃える草原に走り出ていきます。そして馬もろとも炎に包まれるところで物語は終わります。

第二話 「影を殺した男」

全寮制にいたウィリアム少年はクラスのリーダーとして好き勝手な振る舞いをしていました。ある日、クラスメイトをいじめていた際に新入生の邪魔が入ります。

その新入生は自分と同じ姓、同じ名で顔も瓜二つでした。気に食わないウィリアムは夜中に彼の首を締めます。それが見つかって二人とも退学になります。

その後医学校に進んだウィリアムはやはりリーダー的存在となり、今度は夜道を歩いていた女性を拉致して強姦します。更に仲間たちが見ている中、裸で手術台にくくりつけ、メスを持って手術の真似事をしようとします。そこにまたしても彼が現れます。これがもとで医学校も退学させられます。

次にウィリアムは軍隊に入ります。そこでも相変わらずな行動を繰り返し、ウイリアムの連隊は悪評が高い、女性からの訴えが何度もある隊として有名になります。

そんなウイリアムを馬鹿にしているジョセピーナとカードゲームをすることになります。負け続けて払うお金も無いジョセピーナを裸にして鞭打つウィリアム。

そこにまたしても彼が現れ、ウィリアムのイカサマを暴露します。これがもとで除隊を勧告されます。

怒りが頂点に達したウイリアムはサーベルで対決しますが、サーベルを落としたことで勝負がつきます。怒ったウィリアムは短剣で彼の腹を何度も刺します。彼は「ワタシが死ねばお前も死ぬ」と言って絶命します。

急に怖くなったウィリアムは近くの教会に行き、牧師に今までのことを話して懺悔しようとします。しかし牧師は酒の飲み過ぎによるただの悪夢だと決めつけます。

自暴自棄になったウイリアムは教会の屋上へと行き、そこから飛び降ります。驚いた牧師がうつ伏せの遺体を返すと、ウィリアムの腹にはなぜか短剣が刺さっていました。

第三話 「悪魔の首飾り」

昔は一世を風靡した映画スターのダミットは今や落ちぶれ、酒をはじめLSDや麻薬におぼれていました。彼は度々頭ほどの大きさの白いボールを持った白い衣装の女の子の幻影を見ていました。ダミットはその女の子を夢の中にだけ現れる悪魔だと思っていました。

そんな彼にイタリアから新車のフェラーリを報酬に映画出演の話が舞い込みます。ローマにやってきたダミットは映画のクランクインまえの前夜祭に出席します。しかし不安から酒を飲み続けて、まるで悪夢の中にいるような世界が展開します。

その会場から飛び出したダミットは報酬のフェラーリに乗って街を走ります。しかし途中で道に迷ってしまいます。泥酔した彼はそのまま走り続け、途中で崩れていく橋の手前にやってきます。

そこであの白い女の子を見つけたダミットはその女の子めがけてアクセルを踏みます。

橋の向こう側には一本のワイヤーが張られていました。その中央からは血が滴り、音も無くボールが跳ねてきます。

少女は白い顔に満足げな笑みを浮かべ、道に転がったダミットの首を持ち上げます。

「世にも怪奇な物語」感想

 

内容的には確かに怪奇で奇妙、ストーリーも難しくはないのですが、巨匠たちの演出などがあっさりしているのか、それとも逆に凝りすぎているのか、まだ本質がわかっていないと痛感するような難しい作品だとワタシは思います。

第一話は監督のロジェ・ヴァディムが自分の妻であるジェーン・フォンダの美貌とプロポーションをこれみよがしに見せびらかしているような内容です。そして広大で静かな海岸や田園風景が綺麗でした。

第二話はドッペルゲンガーのお話なのだろうと思いますが、最後になぜ教会から飛び降りたのかがしっくり来なくて、なんか消化不良でした。

第三話はまるで死後の世界に入り込んでいるかのようなお話で、もうダミット以外は全員この世の人間ではないかのような、なんとも言えない不気味な世界です。

最後にこの話を持ってきたことで、この映画のジャンルは完全にホラーとなってしまいました。

この作品は、ルイ・マルやフェデリコ・フェリーニの他の有名な作品をある程度見た後に見るべきだったと少し後悔しています。王道作品を見た後で今作を見たほうがより楽しめるのではないかと思ってしまいました。

 

 

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