戦争映画ですが、困難な指令をこなす冒険、仲間との確執や裏切り、そして愛?・・・と、盛りだくさんの、冒険アクションに近いテイストのお話です。
「ナバロンの要塞」1961年
第二次世界大戦中、ドイツ軍占領地エーゲ海ケロス島。難攻不落の要塞撃破の命を受け連合軍の精鋭部隊が決死の作戦に挑む。
G.ペックの渋み、嵐の海上から島に上陸するシーンは何度観ても圧倒される。”戦争映画”というより
アドベンチャー色の強い作品。 pic.twitter.com/Imp8zVadCv— コシイターイ=クビ・カタコル (@koshiita__i) June 11, 2018
「ナバロンの要塞」作品紹介
監督:J・リー・トンプソン
脚本:カール・フォアマン
製作:カール・フォアマン
出演者:グレゴリー・ペック / デヴィッド・ニーヴン / アンソニー・クイン / アンソニー・クエイル / イレーネ・パパス 他
公開:1961年6月22日(アメリカ) / 1961年8月15日(日本)
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「ナバロンの要塞」あらすじとネタバレ
第二次世界大戦中の1943年、イギリス軍の将兵2,000名がエーゲ海にあるケロス島で孤立する。
目と鼻の先にある中立国トルコを味方に引き入れるために、ケロス島を示威作戦の拠点にしようとしていた。
一週間以内に退去しないとドイツ軍がやってくる状況で、なんとか救い出そうとする連合軍だったが、島への水路の途中にあるナバロン島の巨大な要塞砲が邪魔をしていた。
その要塞砲の直下400フィートは、ほぼ垂直の絶壁になっていて簡単に登れるものではなかった。しかし見張りの歩哨がいない時間の情報を得た連合軍は、キース・マロリー大尉を中心とした精鋭部隊をその絶壁の攻略に向かわせる。
キース・マロリー大尉は天才的な登山家であり、ギリシャ語とドイツ語にも精通していた。
精鋭部隊に選ばれたのは、
化学の教授で火薬関係の天才でもあり、トブルク戦線でロンメル将軍の司令部を破壊したミラー伍長、
機械の専門家でナイフ使いのブラウン一等兵、
父親がナバロン抵抗組織のリーダーで、殺しの達人であるスピロ・パパディモス一等兵、
そしてギリシャ軍の将校かつレジスタンス闘士のスタブロス大佐。
マロリー大尉とロイ・フランクリン少佐を加えた6人は、小さな漁船に乗り、漁師に化けてナバロン島に向かう。
船の中でマロリー大尉はフランクリン少佐に、そのむかし自分の判断ミスで敵がスタブロスの妻と子どもたちを死なせてしまったこと、スタブロス少佐はそれを恨んでいることを告白する。
途中、監視船に拿捕されそうになったり、嵐にあって船が転覆したりしながらも、彼ら6人はなんとかナバロン島に上陸する。
アクシデント
崖を登っている時、フランクリン少佐は滑落してしまい重傷を負う。フランクリン少佐は自分が足手まといになると思い拳銃自殺しようとするが、「ここで死んだら犬死にです」とマロリー大尉に制止される。
途中でスピロの姉マリア・パパディモスとその親友のアンナと出会う。彼女らは地元のレジスタンスとして活動していた。
フランクリン少佐の足は炭疽菌に侵され、切断しないと命に関わる状態まで悪化する。マロリー大尉は医者に早くみせると元気づけ、もし彼が捕まって自白させられる時のために連合軍が数日後に上陸する連絡が来たとの嘘情報をフランクリン少佐に伝える。
マンドラコスの街に着き、マリアとスタブロスとブラウンは病院にフランクリン少佐を運び込むが、待ち伏せしていたドイツ兵に捕まってしまう。
別行動していたマロリーたち4人もその後捕まってしまう。
しかしスタブロスの大芝居でドイツ兵たちを騙して制服を奪取。
マロリーたちはフランクリン少佐をその場に残して要塞に向かう。
ミラー伍長は、「フランクリン少佐が自白剤を打たれた時に嘘情報をしゃべればほとんどの兵士が海岸に集まり、要塞内はまばらになるからその時に爆破しよう」と言うマロリーの非情さに感心しながらも、「もし拷問されれば彼は絶対しゃべらないぞ!、そこまで考えているのか!」と言って非難する。
その夜、自分の判断が正しかったのかどうか苦悩しているマロリーにアンナが寄り添い、彼に優しくキスをする。
結局フランクリンは自白剤を打たれて自白、その後は悪化していた足の手術がなされることになった。そして自白によって得られた偽情報に操られるように、要塞内の兵士たちは海岸へ出発する。
裏切り
爆弾を仕掛けに行こうとした矢先、起爆装置が壊されていることに気づいたミラーは「この中に裏切り者がいる」と言い出す。
裏切り者はアンナだった!
彼女は背中がボロボロになるまで拷問を受け、そのショックで口が聞けないとマリアから聞かされていた。しかし背中にそのような傷は一つもなく、脅しに屈してスパイになったのだと自分の口で告白した。
フランクリン少佐のことでマロリーを恨んでいたミラーは「自分は殺せないがあなたなら殺せるでしょう?」と言って挑発する。
アンナを殺したくないマロリーだったが、作戦実行のために仕方ないと考え、彼女に銃を向ける。マロリーが引き金を引こうとした瞬間、親友だったマリアが先にアンナを撃ち、彼女は絶命する。
呆然とそれを見ていたミラーにマロリーは「ドイツ軍の軍服を着てるなら人を殺せるぞ!傍観をやめて要塞を破壊してみろ、お前は天才なんだろ!」と言い放つ。
要塞爆破
少なくなった要塞の兵士たちを陽動するためにスタブロスとスピロは別々の方向から攻撃をかける。その際にスピロは死亡する。
救出用のボートを奪ったマリアとブラウン。そこではブラウンが敵兵士を刺し違えて死亡する。
爆弾をセットし、マロリーとミラーはボートに乗り込む。怪我をしていたスタブロスにマロリーが手を差し伸べて、彼もボートに乗船する。
要塞は爆発し、手術が成功したフランクリン少佐はその光景を見て嬉しそうな表情をする。
スタブロスはマリアとケロス島に残ると言ってマロリーと握手する。そしてミラーはいままでの非礼をマロリーに詫びるのだった。
「ナバロンの要塞」感想
もともと傑作小説と評価が高かった作品ですので、色々と見どころが満載の面白い作品でした。しかし船が崖下に着くシーンや登るシーンなど、アクションとしては重要だと思いますが、少し長いように感じました。
それでも、巨大な2つの大砲が爆発するシーンはかなりの大迫力で、パルテノン神殿やエーゲ海を映したオープニングもロマンを感じました。
作品自体も2時間40分、正直長いです。それならもっと描けた部分があったのではないかと思ってしまうのです。(原作読んでないので、そんなこと言う権利すらありませんが・・・笑)
「ナバロンの要塞」の続編がある?
ちなみに今回生き残ったマロリー、ミラー、スタブロスは演じるキャストは代えて、続編の「ナバロンの嵐」で再結集します。
スタブロスとマリアが結婚するところからお話は始まります。
「ナバロンの嵐」は、舞台をユーゴスラビアに移して、ボスニア・ヘルツェゴビナの、山岳とダムとネレトヴァ川に囲まれた檻のような地域に閉じ込められた7,000名のパルチザン兵を救出しようという物語になっています。
もし見る機会があったら、また紹介します!