「サボタージュ」あらすじ 監督自ら凡作だと言い放った・・・でも良作だと思う一本

映画

ジョゼフ・コンラッドの「密偵」を「サイコ」などを手掛けたアルフレッド・ヒッチコックが映画化した日本劇場未公開作品です。

1996年に「シークレット・エージェント」としてリメイクされています。

「サボタージュ」作品紹介

監督:アルフレッド・ヒチコック

脚本:チャールズ・ベネット / イアン・ヘイ

原作:ジョセフ・コンラッド 『密偵』

製作:マイケル・バルコン

出演者:シルヴィア・シドニー / オスカー・ホモルカ  / ジョン・ローダー

音楽:ルイス・レヴィ

公開:1936年12月2日(イギリス)

 

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「サボタージュ」あらすじ

 

ある日、ロンドン中が停電になる。それは発電所に対する妨害行為(サボタージュ)が原因だった。

 

映画館の受付で、支配人カールの妻・ヴァーロック夫人は停電がもとで映画を見れなくなったお客から「入場料を返せ」などの苦情に悩まされていた。

 隣の八百屋の店員、テッド・スペンサーもそれに乗じて嫌味を言っていた。

 

そんな時、カールがこっそり裏口から帰ってくる。カールこそ、サボタージュを仕掛けた張本人であった。しかし夫人には初めから寝室にいたように見せかけていた。

寝室でカールを見つけた夫人は、「どうしたらいい?」と尋ねると、「お客を敵に回してはいかん。返金しなさい。」と答える。

外に出るとテッドが「法律では返金しなくていいことになっている」と述べ、お客を帰らせようとしていた。

「余計な事しないで」と夫人は注意し、返金を開始しようとしたときに電気が復活、映画館が赤字で悩んでいた夫人はホッと胸をなでおろす。

 

食事の時に。テッドが新鮮なレタスを持ってくる。その際にテッドは「今、お帰りですか?」とカールに聞くも、「私はずっといたよ」とまたしてもしらを切る。

カールへの疑惑

実はテッドは警察の人間で、映画館の隣の八百屋で店員として雇われながらカールを調べていた。

そのカールは動物園である男と会う。

その男もカールと同じくスパイであり、その男から「停電くらいでは物足りない」と非難され、市長の就任パレードの時に爆弾の包みを地下鉄の駅に置くように指示される。

 

しかしカールは一般市民の生命を危険に晒すサボタージュに異議を唱えるも、お金に余裕のなかったカールはしかたなく了承する。

爆弾は小鳥屋の主人から受け取ることになっていた。

 

 

テッドは夫人とその弟・スティーヴィーと親しくなっていくが、彼女らがスパイのメンバーなのではないかと疑っていた。

テッドは2人をランチに誘うが、夫人との会話から、スパイとは関係ないのではないかと思い始める。

 

市長のパレードの前日、3人の男(協力者)が映画館の受付で「カールに会いに来た」と訪ねてくる。それを見かけたテッドはカールの部屋の天窓から、彼らの話を立ち聞きしようとする。

しかしテッドは彼らの一人に見つかってしまう。テッドはスティーヴィーと一緒にいたために、なんとかごまかしてその場を去るが、協力者の1人が過去にテッドに捕まったことがあったため、「あれは刑事だ」と見抜かれる。

 

カールは夫人に、テッドが刑事だったことを伝え、ランチの時に何を聞かれたのかを問いただす。夫人は「何も聞かれなかった」と答える。夫人はテッドが身分を偽っていたことにショックを受け、さらにそんなことを聞いてくる夫のカールにも不信感を抱く。

 

決行の日

パレード当日、カールの家にカゴに入ったカナリアが配達されてくる。そのカゴの中には爆弾が隠されていた。

 夫人はスティーヴィーと一緒にいたテッドと再会し、カールが破壊活動している可能性があることを伝える。

 

2人がそれを話している様子を見たカールは爆弾を持ち出すことが出来ないでいた。仕方なくスティーヴィーに映画のフィルムと偽って爆発時間15分前の時間までにパレード会場に持っていくように指示をする。

 

爆弾だとは知らないスティーヴィーは快く了承するが、途中で路上販売の男に手伝いを頼まれたり、寄り道などをしてしまう。

 

 

約束の時間に間に合いそうにないと思ったスティーヴィーは仕方なくバスに乗る。その時はすでに約束の時間を過ぎており、爆発まで15分を切っていた。

そしてバスは大爆発を起こし、スティーヴィーはその他の乗車客ともども犠牲となる。うしろめたい気持ちを持ちつつも、カールは夫人に自らの正体を告白する。

しかし今回のことは「詮索していたテッドが悪い」と言い、さらに「仕事のためにはやむを得ない犠牲だ」とも言い放つ。

 

夕食時、夫の行為に我慢できなくなった夫人はナイフでカールを刺し、死亡させる。



 

現場でスティーヴィーが持っていたフィルムを発見したテッドがそこにやってきて、夫人は自分がカールを殺したことをを告白する。

 

自首か逃亡か・・・

自首しようとする夫人に対して、すでに心奪われていたテッドは「一緒に逃げよう」と言う。

そんなテッドの言葉がうれしい反面、夫を殺してしまった罪悪感と家族がいなくなった喪失感でいっぱいになっていた。

 

その時、爆弾を製造した小鳥屋の主人がが犯行の証拠となる品を取り返しにカールのもとを訪れる

彼をつけていた刑事に逮捕されそうになった彼は、自分の身につけた爆弾を爆発させ、それはカールも一緒に爆死したことにされる。

これによりカールは爆発によって死んだことにされる。夫人は無罪放免となり、テッドに支えられながら街のなかに消えていった。

 

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「サボタージュ」感想

時間の経過と、 迫り来る緊張感が やっぱりヒッチコックの作品だと思わせる良作です。80分未満の作品でしたが、恋愛要素や爆弾を運んでいるときの緊張感、そしてラストのどんでん返し・・・

 

しかし当のヒッチコックはこれを“大失敗”だと語っています。

観客に対する裏切り行為をしてしまったということです。彼曰く、観客に「サスペンスのあとで誤ったショックを与えてしまった」ということです。

彼の言う”サスペンス”がどの部分なのか、いまいち謎です・・・

 

それと、やはり 弟を亡くした後の 夫人の美しくも冷めきった表情、そしてナイフで殺そうとするも躊躇して(迷って)なかなか殺さないシーンを少し長めに使う所もハラハラ感を抱かせてくれるヒッチコックならではだったと思います。

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