配信映画で初のアカデミー外国語映画賞に輝いた「ROMA/ローマ」あらすじ

映画

 

動画配信サービス”Netflix”で配信され、第91回アカデミー賞10部門にノミネート。その中から外国語映画賞を「万引き家族」を差し置いて(笑)受賞し、さらに監督賞、撮影賞も受賞しました。

 

「ROMA/ローマ」作品紹介

監督:アルフォンソ・キュアロン

脚本:アルフォンソ・キュアロン

製作:アルフォンソ・キュアロン / ガブリエラ・ロドリゲス / ニコラス・セリス

製作総指揮:ジョナサン・キング / デヴィッド・リンド / ジェフ・スコール

出演者:ヤリッツァ・アパリシオ / マリーナ・デ・タビラ 他

制作:アメリカ / メキシコ

公開:2018年8月30日(メキシコ) / 2018年11月21日(アメリカ) / 2018年12月14日(ネットフリックス配信開始)


 

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監督アルフォンソ・キュアロン

アルフォンソ・キュアロンはメキシコ出身の映画監督であり、有名な作品では2004年公開の「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の監督をつとめました。

近年では2006年の「トゥモロー・ワールド」において、6分に及ぶ長回しによる戦闘シーンが話題となり、アカデミー賞3部門(脚色賞、撮影賞、編集賞)にノミネートされました。

2013年には「ゼロ・グラビティ」でゴールデングラブ監督賞、英国アカデミー監督賞、米国アカデミー監督賞を受賞しました。

 

そしてこの作品でもアカデミー監督賞を見事受賞しました!


 

今回の映画はアルフォンソ・キュアロン監督の半自伝的な内容になっています。監督はインタビューでこのようなコメントをしています。

Ninety percent of the scenes that you see in the film come out of my memory. I’m not saying everything in this is linear, but what I did was compress around three years of memory into a narrative of 10 months.

(映画で描かれる90%は私の記憶に基づいています。すべてが映画と同じ順番ではありませんが、私はおよそ3年間の記憶を10ヶ月の物語にまとめたのです)

 

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「ROME/ローマ」受賞歴

この作品は多くの賞を受賞しております。

ヴェネツィア国際映画祭の最高賞の金獅子賞。

ゴールデングローブ賞の監督賞、外国語映画賞。

 

第91回アカデミー賞では、作品賞、外国語映画賞を始めとする計10部門にノミネートされ、キュアロン個人としても作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞の4部門にノミネート、このうち監督賞・撮影賞を獲得しました。

 

ネット配信としての興行収入は・・・

この作品を配信しているNetflixは『ROMA/ローマ』の興行収入を公表してせんが、報道によると2018年11月23〜25日の公開初週末に約9万〜12万ドル、感謝祭の5日間で20万ドル。もしもこの成績が公式発表されたものであったならば、1館あたりの興行収入は6万6600ドルであり、外国映画史上最高額の平均値となっていたそうです。

主役は素人ってホント?

キュアロン監督は製作、脚本、撮影、編集もこなし、さらにかつて住んでいたローマの自宅を忠実に再現するため、およそ70%の家具をメキシコにいる親戚・縁戚からかき集めたそうです。

撮影方法も独特で、役者の自然な演技をしてもらうために、あえてその役者をほとんど素人で固め、台本を一切渡さず、シーンごとに役者と話し合って撮影を進めていったそうです。

主役のクレオを演じたヤリッツァ・アパリシオも、アルフォンソ・キュアロンの名前も知らなければ、作品さえ観たことがなかったという演技未経験の素人でした。

 


妊娠した姉に代わってオーディションを受けに行ったら、主役に抜擢されたというラッキーガールです。でもそれがあれよあれよというまにアカデミー最優秀主演女優賞にノミネート、結果は残念でしたが、明らかに爪痕?は残したのではないでしょうか。

 

話は前後しますが、映画のリアリティを確保するために、特定の職業に従事する登場人物には、実際にその職業に就いている人々を起用しています。例えば病院での出産シーンに登場するのは、全て本物の医師や看護婦です。

 

「ROMA/ローマ」あらすじ

1970年、メキシコの街コロニア・ローマで、医師をしているアントニオの家族の住み込み家政婦として暮らしているクレオ。

アントニオの家族は他に妻のソフィア、祖母のテレサ、4人の子供と愛犬のボラスだった。

 

クレオは毎日洗濯、掃除、子どもたちの世話などで忙しかったが、それなりに幸せな人生を過ごしていた。

 

良好のように見える医師家族との関係。しかし夫のアントニオは妻のソフィアに「犬の糞は片付いていない」と文句をいい、祖母のテレサはクレアたちが電気を使いすぎないように見張っているようだった。

クレオの妊娠

ある日、アントニオが数週間留守にすると言ってからソフィアは少し情緒不安定になり、犬の糞を片付けるようにクレオに強く言ったり、テレサと何やらヒソヒソ話したりする。

 

クレオは生理が遅れていたため、映画の鑑賞中に「妊娠したかも」と恋人のフェルミンに告げる。フェルミンは喜んだようだったが、途中で映画を抜け出し、そのまま姿を消してしまう。

クレオは恐る恐るソフィアに告白し「クビになりますか」と尋ねる。ソフィアは「そんなことしないわ」と言って、さらにアントニオが勤めている病院に連れて行ってくれる。そして妊娠3,4ヶ月であることが判明する。

ソフィアはアントニオの同僚医師に夫の事を問いただしているようだった。

ソフィアの苦悩

1970年のクリスマス前、クレオはソフィと子どもたちと一緒にソフィの友人家族の家に行くことになる。そこでソフィアが言い寄られているシーンを目撃する。ソフィアが落ち込んでいたために誘ったようだったが、それを見られたソフィアと目が合うクレオ。

アントニオは不倫をしているようだった。ソフィアは車を思い切りガレージにぶつけたり、電話をつい盗み聴きしていた子供を叩いたりと、さらに不安定に。

クレオもフェルミンに会いに行くが、「おれの子供じゃない」と言い張り、最後には「召使いのくせに!」と捨て台詞をはく始末。

死産・・・そして信頼

ある日、テレサと一緒にベビーベッドを家具屋へ買いに行った時、デモ隊と警察の間で暴動が起こる。家具屋になだれ込んできたデモ隊のひとりが逃げてきた男性を射殺する。そのグループのひとりに銃を向けられるクレアたち。その人物はフェルミンだった。とっさに向けた相手がクレアだとわかり驚くフェルミンはグループの人間に呼ばれて、すぐに立ち去る。そのショックでクレアは破水してしまう。

そして死産・・・・

 

ソフィアは落ち込んでいるクレオを旅行に誘う。

旅行先での食事の際、子どもたちにアントニオがもう帰ってこないことを打ち明ける。そして一緒には住めないことも告白する。

 

次の日、海で泳いでいる子どもたち。

そこで子どもたちがどんどん沖辺流されるのを見て、クレオは泳げないにもかかわらず、助けに行く。そのおかげで子どもたちは助かり、ソフィアはクレオから「ほしくなかった・・・子供は生まれてほしくなかった」と本音を口にする。ソフィアは「私達はクレオが大好きよ」と言って慰める。

 

旅行に行っている間にアントニオが荷物を運び出していたために、本棚が無くなっており、少し家の中の内装が変わっていた。

 

そしてクレアはまた家政婦としての生活が始まる。しかし雇用主となったソフィアや子どもたちとの絆が強くなったような感じで物語は終わる。

 

 

「ROMA/ローマ」感想

基本的には家政婦の日常を描いた作品です。しかし雇い主の不倫や主人公の死産など、重要な出来事を描いています。それによって変わっていく人間関係をゆっくりと、でも少しだけドラマティックに表現しています。

前編モノクロですが、圧倒的に映像が美しく、余計な”色”がなかったためなのか、時間を忘れて集中して見れました。

 

エンターテイメントとしては物足りないかもしれませんが、良作だったと思います。

 

でもこの年の外国語映画賞は「万引き家族」に獲ってほしかった・・・・

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